便秘とは、大腸に便がたまり、排泄しきれない症状を指します。
便秘になると、腸内で便が長くとどまることで悪玉菌が出す有害物質が吸収されやすくなります。 悪玉菌が多くなると、腸の蠕動運動が停滞し、悪臭を持ったガスも発生します。
便秘は、肌のアレルギーやニキビといった吹き出物の原因となるだけではなく、肩こりやめまい、腰痛などの症状を引き起こす場合もありますので注意が必要です。
日本人の8割は便秘?!
日本人は年々便の量が減ってきているといわれています。その原因は食物繊維の摂取が減っていることです。
問題となっているのは便の量が減っているだけではなく、便秘や下痢などの排便障害があって、質のいい”うんこ”を出せていない日本人は約8割といわれています。
下剤の常用は危険
急な症状や場面をしのぐときに、便秘薬を使用することは問題ありませんが、これを日常的に続けることはとても危険です。
薬を飲み続けると腸は薬に慣れてきてしまい、自力で腸を動かしたり本来の自然な機能が弱くなってしまう場合があります。
次第に服用数が増加し便秘薬なしでは便が出ないといった慢性便秘症を引き起こしてしまいます。大切なのは人間の体内にある自然なサイクルを呼び覚ますことです。
便秘の原因
腸内環境の悪化
10代のころまでは便秘とは無縁の場合でも年齢を重ねるごとに、食生活や生活習慣の乱れ、ストレスなどにより腸内環境が悪くなり便秘を引き起こします。
ストレス
ストレスには肉体的ストレスと精神的ストレスがあり、ストレスがたまりすぎると自律神経に影響が出て胃腸をはじめ内臓機能が悪化します。
自律神経は、交感神経と副交感神経に分類され、どちらもストレスに影響を受けやすいとされています。
自律神経が精神的な影響を大きく受けると腸の働きが乱れてしまいます。特に腸の蠕動運動はリラックス神経である副交感神経による働きが大きく関わっています。
水分不足
1日に2Lほどの水分が必要です。
これはコーヒーやジュースなどの水分は含まれません。
コーヒー、紅茶、緑茶はカフェインが含まれているため利尿作用が働き尿として排泄されてしまいます。また、むくみを気にして水分を控える方がいるかもしれませんがこれも便秘の原因となっています。
水分が不足していると体の代謝機能も落ちてしまうのでダイエットでは、水分を多く摂ることをオススメします。便秘も改善され体内循環が活発になります。
便秘がちの人は水分を意識して摂るようにしてみてください。
食物繊維の不足
食物繊維は大腸の働きを活発にさせる働きがあるため、便秘がちの人は特に意識して食物繊維を摂取するといいでしょう。
最近ではコンビニ食やファストフード、インスタントラーメン等の手軽に安く食べられるものを好む人が増え食物繊維が不足している現状にあります。
食物繊維はイモ、レンコン、ゴボウ等の根菜類やキノコ類に多く含まれています。
便秘を改善するために
食べ物は体内に入って約12時間で消化され、便となって排泄されます。
排泄後は腸の中に次のものが入ってきてどんどん新しいものに入れ替えられています。これは正常な腸の働きです。
便秘を防ぐためにも食物繊維や乳酸菌など、腸内細菌のエサになるものを摂って腸内環境を改善し、食べ物がめぐりやすいサイクルをつくっていきましょう。運動やストレッチなどをリラックスして行い副交感神経をしっかり働かせることも大切です。また、毎日の生活の中で、1日1回決まった時間に便器に座るのも良いでしょう。
まとめ
ちなみにアメリカ人は高炭水化物、高脂肪食で食物繊維が少ないため日本人よりもさらに糞便量は少ないというデータがあります。日本人よりも体が大きいイメージがあるだけに驚きです。
日本の食生活も近年欧米化してきているため食物繊維を摂る食事を意識して質のいい”うんこ”が当たり前の生活を目指しましょう。